AHDHは治るのか?ADHDとトラウマの関係

#ADHDとトラウマ #トラウマセラピー
ADHDとトラウマはよく似た症状を表します。親子のストレス耐性について。

今回のテーマはADHDの原因とも関連付けられているトラウマについてです。

ADHDは治るのか?という疑問に対してトラウマの専門家は治ると言う人もいるようです。

その理由について、ADHDの症状はトラウマと複雑に絡みあっているからだと言います。

トラウマのセラピーは多様化し、効果の上がる手法がいろいろあり改善が期待できるからです。

ADHDの原因は必ずしもトラウマとは限りません。

しかし、私の個人的な意見でも同様に、トラウマは神経系に影響を与えるため、自分の心の傷を癒すことは自分自身やあなたの子供のADHDに非常に役立つと信じています。

ADHDやトラウマ治療に最も大切なこと

私たちの多くは大なり小なりトラウマを抱えています。

その原因の一つは強い感情を嫌う傾向が感情の抑圧に繋がり神経系に蓄積されてしまうことです。

無理もありません。私も感情をコントロールしようとするなら抑圧するか、違ったように考えようとするか、この方が結局良かったんだ、とプラスに考える位しか知らなかったからです。

いわゆるポジティブ思考も感情的になる場面では抑圧に加え自分の感覚を無視することでさらに偽り、本当の気持ちを強力に無意識に押し込めてしまいます。

(以前のブログのシャドウワークをご参照下さい)

感情は流れるものですが、感情を流す方法を身をもって示してくれた人はいませんでした。

ヒーリングスクールで学んだ自分の感情を受け入れ流すことは私の魂の癒し、そして私から流れる癒しのエネルギーが家族の深い癒しに繋がり先祖代々続いたトラウマの継承を止めることが出来たと感じています。

今日のテーマを読み進んでいくうちに、もしご自身のトラウマが子供に影響したのだと感じて自分を責めるような気持になってしまったら、自分自身を痛めつける思考をやんわりと手放す許可を自分に与えてあげましょう。

ADHDやトラウマ治療に最も大切なのは自分を大切にすることと自分自身にも思いやりを持つことです。

あなたが悪いわけでは決してありません。完璧な人などいないのです。

自分を責めるパターンを見つけたら、そのパターンを解き放ち毎日の生活で自分を癒す道を選び続けて下さい。

あなたこそが癒しの光を発する存在であり、癒しはあなたから始まります。

誰を責めることもなく、その誰の中に必ずあなたも含めて下さい。

地球には多くの癒しの光が必要です。気遣いと優しさと愛・・。

あなたが自分自身を愛すると決めるとき、あなただけでなく、あなたの子供に、あなたのご両親、そして大切な人々に、癒しのエネルギーは多くの人々を愛で包みます。

自分を愛することを学び続ける姿勢はあなたの大切な方々にも同様のメッセージを送ります。

トラウマの世代間の継承

前回のブログでもご紹介しましたが、私の母は幼いころに母親を亡くしたことから色々なトラウマになるような経験をしましたが、PTSDのような症状はありませんでした。

しかし、私は母よりも繊細でトラウマ体験を記憶していないころから、すでに子供らしくない無表情だと言われてトラウマの症状が現れていました。

母親の未解決のトラウマは、母親が乳児に対する愛情表現の能力を妨げ、その結果、子どもの愛着の発達に影響を及ぼし、トラウマを代々継承していく可能性が高まります。

同時にトラウマを受けた親が子供への過度な防衛的な信条を伝え教育する背景をつくるため、子供にとって年齢以上の重荷を背負う場合もあります。

親は子供を愛するがゆえに自分が受けた傷から子供を守ろうとし、子供は外の世界が安全でないことを無意識のうちに受け入れます。

例えば、ひどい火傷を負ったことがある親の例で考えてみましょう。

子供が火のそばにちょっとでも近づこうとしたら、自分のトラウマ体験を呼び起こすため、子供がけがをするのではないかと怖れて怒り叫ぶような光景を思い浮かべて下さい。

親は子供を守るために叫んでいますが、子供にとっては、乳幼児なら、自分が興味本位で動くと怒られる=行動することはよくないことだと無意識で感じるかもしれません。

よちよち歩きなら、怒る母親の原因が自分であると感じて自分は手に余る存在のような気になってしまうかもしれません。

このような事が幾度となく再現された場合、母親の危険に対するトラウマ反応は子供の情動や積極性にも影響を及ぼす可能性を高めます。

私の場合は、母の経験から強く賢く、気を利かせる人格を作ることで身を守る術を身に着けるように教育されたため人に弱みを見せることは恥ずかしいことだと感じるようになりました。

それが世界は危険なところで身構えなければならない場所だという無意識のビリーフ(信条)を強めていき、生きづらい人生を歩むことになったのです。

以前のブログで掲載しましたが、生まれる前からすでにトラウマの継承は始まっていて、母親のストレスホルモンは胎児のトラウマ体質を生み、また成長過程でも母のトラウマを受けた世界観が子供へと継承されていきます。

しかし、トラウマは癒す事ができます。そしてトラウマと関連する症状の改善に加え心身の健康をも増進させることが可能です。

ADHDもまた、トラウマとなった心の傷や沸き起こる感情との切り離しを改善するとストレスホルモンを減らすことができるため神経系を整え改善が期待できると思います。

ADHDとトラウマの関係

では、ADHDとトラウマの関係を見てみましょう。

幼少期のトラウマは、子どもの脳に作用します。
記憶を司る脳の部分に影響を及ぼすため物忘れがひどくなる、あるいは学習に問題が発生するかもしれません。

その他にも、情緒的な症状として、心配性がひどい、イライラが多い、恐怖反応、計画性がなく感情のコントロールがうまく出来ない、意思決定が出来ない、動揺しやすくなる、理性を欠くような振る舞いが多いなどトラウマは脳に関連する症状が現れます。

ADHDと似た症状があるのにお気づきでしょうか?

次のYouTubeはおよそ1歳の子供とその母親の乳幼児のメンタルヘルスに関する研究です。

神経行動学的および社会的情緒的発達に関するもので、乳幼児は母親との関りを通して非常に早くから社会性を持ち始めます。

この動画で初期の人間関係が及ぼす脳発達やトラウマへの影響を観察することができるのではないでしょうか。

子供と親の交流によるストレス耐性の動画

動画の制作者 エド・トロニックとは?

この動画は発達心理学者、臨床心理学者でマサチューセッツ大学とハーバード大学医学部講師のエド・トロニック(Ed Tronick)によって制作されました。

エド・トロニックは母親のうつ病やその他の感情障害が乳幼児の社会的情動の発達に及ぼす影響、ストレスに対する乳児の記憶と行動に影響を与えるエピジェネティックなプロセス、神経行動やストレス耐性との関連について研究している人です。

トロニックは、「乳児は、母親の表情あるいは無表情によって繰り返し伝えられる母親との「良い・悪い・険悪な」相互作用にさらされることで、世界を経験し関与するための自信や好奇心、すなわち社会的感情の発達に長期的に影響を及ぼす」と言っています。

動画の乳幼児の年齢で、すでに周囲の感情や反応に非常に敏感で相互間で取り交わされる社会性を持っています。

親の表情や表現は、子供に親自身の良し悪し、危険な世界観を伝え、子供の自信や好奇心、他の人々の精神状態を想像する能力に影響を及ぼすのです。

乳幼児に与える親の影響 動画

動画の内容

動画は英語なので簡単に説明しますが、翻訳の問題から多少間違った解釈があるかもしれません。

動画内容

動画ではまず母親にいつも通り子供に接してもらいます。

母親は声のトーンや笑顔で子供に優しさと愛を伝えています。

供が何かを指差すと、その方向を一緒に見て遊びの中にも子供の態度にきちんと反応を示しながら相互関係を育んでいます。

そのあと、母親に、無表情になってもらいます。

無表情の母親の姿を見て、瞬時に子供は反応します。

何が起こったのか分からず子供は以前の母を取り戻すために、笑顔を見せ、いつも反応してくれる指さしで母親と遊ぼうとします。

それが効果がないと分かると、子供の行動はエスカレートし、両手を母親の顔の方に近づけたり、手を叩いて音を出したり、高い声を上げて、必死に母親の注意を引こうとアピールします。

どのような行為にも反応を見せない母親を見て、子供は顔を背け、ストレスで体位を保つことが出来なくなり体は崩れ去ります。

乳児の愛着問題は親の虐待だけではありません。

親が感情的に寄り添ってくれない時も将来の基礎をなす愛着問題に繋がります。

体位の崩れは子供がストレスや居心地の悪い感情を処理できないために、じっとしていられないことを示しています。

驚くのはこの歳位の子供の反応の柔軟さです。

母親がまた子供に寄り添う時、子供は感情的にすぐに立ち直ります。

母親の無表情で親子の繋がりが一瞬壊れてしまっても、母親からの働きかけで相互関係はすぐにもとに戻り、嫌なことがあっても母親がいつも通りになると子供は嫌な感情を乗り越えることができます。

トロニックはこのように子供に戻る機会を母親が与えることが大切だと言います。

母親の子供に対する無表情の時間はわずか2分でした。

トロニックが醜いと称する関係、母親からの相互関係を取り戻す働きがけがない場合には、子供のエピジェネティックに影響を与えます。

赤ちゃん、乳幼児で経験する親や身近な人との間で交わされる相互反応がその子の将来のストレス耐性や発達を決めるのです。

親と子のコミュニケーションのなかでこの状態が長く続くと、子供は次第に人を信頼できない人間へと成長し、不安感をもちながら心を閉ざして社会の中で生きるようになってしまうとトロニック博士は指摘します。

人が怖いのもトラウマの一種!?

愛する親が怖いのであれば、人を怖がるのは自然な成り行きだと思いませんか?

もしあなたも人が怖いのであれば、私のように両親のどちらかが間違ったメッセージをあなたに伝えてしまっていたのかもしれません。

赤ちゃん、乳幼児の愛着問題はトラウマの原因の一つと考えられています。

殆どの親は子供を愛して子供の幸せを願っています。私の母もまた自分の子供にトラウマを経験させたいとは全く思っていなかったはずです。

残念ながら、私は母をひどく怖がり大好きなのに同時に恐れおののくような存在でした。

母の心配は私にとって怒りとして映り、いつ怒りの矛先が私に向けられるのか身構える毎日でした。

もちろん母は全く自分では気づいておらず、とても大事に育てたと信じているのですから少し驚きですらあります。苦笑

以前のブログにも書きましたが、母は継母が実子だけ厳しく怒る様子をずっと見て育ちました。

おそらく自分も同じように怒ってもらいたかったのでしょう。

それがシャドウとなり私をひどく叱るという教育を施したのです。

私はその怒りが恐ろしくトラウマとなり母が怒るのは私を愛していないからだと反対のメッセージを受け取りました。

世代間のトラウマはこのようにして継承していきます。

ADHDとトラウマセラピーを受ける

トラウマもADHDも神経系に問題があります。

ADHDと似た症状を示す発達性トラウマは違ったアプローチが必要です。

トラウマとADHDが複雑に絡んでいるのでどちらかに引き金を引くような出来事があると症状が悪化したり、一時期改善が見られたりすることがあります。

当サロンでは、ADHDやトラウマの改善に、ストレス耐性を高めるスキルをご提供します。

日頃のストレスを改善することでストレスホルモンの分泌を減らしながら、同時にストレスになる考え方を脳のニューロンの回路から変え定着させていきます。

過去のトラウマ話から始めることは逆にトラウマの刷り込みになることも多いため、当サロンではソマティックと呼ばれる体からのメッセージに働きかける方法やマインドフルネス瞑想を使ったカウンセリングを行っています。

親本人が気づいていない無意識のメッセージさえも表情や表現で子供に伝えられていくことになります。

お子様のADHDやトラウマに悩んでおられるママやパパにはまずお子様ではなくママ或いはパパの癒しをお手伝いします。

ご両親のどちらかが感情をうまく流す方法を学びストレスに強くなりストレス耐性が向上すると子供はそれを真似て身に着けることができます。

是非お子様或いはご自身のことでお悩みがあればセッションの内容などお気軽にご相談ください。

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