注意欠陥・多動性障害/ADD・ADHDとは?

#ADD #ADHD #セラピー
ADHDについて詳しく解説

数回にわたって注意欠陥・多動性障害(ADD・ADHD)について最近の研究結果なども含めてご紹介し、大人と子供のADD・ADHDに効果が期待できる自宅でできる簡単な改善方法をお伝えしていきます。
後日にはADD・ADHDとHSPと症状が似ているため、ADHDとHSPの違いについての記事をアップ予定です。
1回目の今日は注意欠陥・多動性障害/ADD・ADHDについての最新情報と症状について。

注意欠陥・多動性障害・ADD/ADHDとは?
(以後ADHDと表記します)

注意を持続することができない、或いは、家庭や公共の場でどうしても静かに座ることできないなど、お子さんの日常生活に支障がある症状が頻繁にある場合は、ADHDの可能性があります。
静かに座っていられないというのは、年齢や気分によって子供には起こるものです。
しかし、頻度や生活に明らかな支障があるならADHDを疑ってみてもいいかもしれません。

ADHDは、何百万人もの子どもたちが罹患し、軽度~中等度、重度まで幅広く、多くの場合、成人期まで続く慢性疾患です。
ADHDは、注意を持続することが困難であること、多動性、衝動的な行動などがどの程度続いているかなども判断基準となります。

ADHDとは、小児期に最もよく見られる神経発達障害のひとつで、米国の調査では、人口の5~9%(学齢期の8~11%に発生していると推定される説もあります)に発症し、男の子は女の子に比べて約2倍の確率で診断されます。

行動も男の子と女の子で異なり、男子はより多動で、女子は静かですが不注意になる傾向があるようです。

通常、幼い頃に診断されますが、ADHDは生涯続くことがあります。

主な症状としては、不注意、衝動性、多動性、注意力散漫、指示に従うことや物事を完了することが困難などです。

最近の研究では、ADHDと診断された人は、「ためこみ障害」が見られ、買いだめ症やため込み症の症状も持っている可能性が高いことがわかりました。

神経発達は、生涯にわたって発達する脳を含む神経系を指します。
ADHDの行動は、通常7歳までに現れ、年齢とともに変化することもよくあります。

ADHDの主な特徴

ADHD(注意欠如・多動性障害)は主に「不注意-集中力がない」・「多動性-落ち着きがない」・「衝動性-何も考えずに行動する」の3つの症状が見受けられます。
その他にADHDに共通する特徴として、イライラです。

ADHDの症状は、不注意である傾向が強いタイプと、主に多動性または衝動的が顕著である場合、あるいはその両方が混在しているタイプがあります。

不注意タイプの症状は以下の通りです

  • 課題や活動を順序立てることが困難である
  • しばしば学校の課題または活動に必要な物を失くす
  • 容易に注意をそらされる
  • 気が散りやすい
  • 白昼夢をよく見る
  • 日常生活でもの忘れが多い
  • 仕事や遊びで集中力が続かない
  • 日常的なしなければならない仕事を忘れる
  • 整理するのが苦手
  • 直接話しかけられても、話を聞いていないように見える
  • 指示に従うことが難しく、最後までやり遂げることができない
  • 集中力を必要とする作業や宿題などを避ける、または嫌がる
  • ケアレスミスをする

 

多動性・衝動性タイプの症状は以下の通りです

  • 手や足をそわそわさせたり、叩いたり、座席でもじもじしたりする
  • 静かに遊ぶ・活動することが苦手
  • 教室やその他の場面で、座っていることが困難である
  • 常に動き回っている
  • 不適切な場面で走り回ったり、よじ登ったりする。
  • しゃべりすぎる
  • 質問が終わる前に衝動的に答えを口走ることが多い
  • 順番を守ることができない
  • 待つことが苦手
  • 他の人の会話やゲーム、活動に割り込んだり、邪魔をしたりする

*多動性とは,静かに座っていなければならない時でも、それができません。
衝動性とは,小児では周囲を確かめず道路を走って横断する,大人では結果を考えずに衝動的な行動をすることが見られます。

Q&A多動性について
なぜじっとしていられないのか?と疑問に思いませんか。
簡単に言うと、じっとしていることを嫌うのは、私たちが退屈な作業を嫌うのと同じ理由で、刺激が少ないからです

AHDHと判断するまえにー注意点

ADHDの基準適用が不正確であるというのが主な理由で、ADHDは過剰診断されていると考える専門医も多いようです。ADHDの兆候があったとしても正常な範囲かもしれませんので以下をご参考下さい。

1.就学前の子どもは、注意力が短く、一つのことを長く続けることができないのが一般的であり、健康な子どもの多くは、不注意や多動、衝動的な行動をとります。注意力は興味の度合いによって左右されますので、集中力がないことでADHDと決めつけることは避けましょう。

2.多動性についても同じことが言えます。幼い子どもは元来エネルギッシュです。また、生まれつき活動レベルが高い子供もいます。友達や兄弟と違うからといって、ADHDと決めつけないようにしましょう。

3.学校では問題があっても、家庭や友人との関係がうまくいっている子ども、その逆で、家庭では多動や不注意があっても、学業や友人関係に影響がない場合も、ADHD以外のことで悩んでいる可能性があります。

ADHDのタイプ別傾向

ADHDのタイプ別傾向とADHD全般に見られる傾向は以下の通りです。

不注意と衝動性タイプ:
学業や技能の習得、思考や予測する能力,登校意欲や社会的要求への適応などを阻害する。

不注意優勢型のタイプ:
実体験による学習を好み,持続的な学習や課題を終わらせる受動的な学習に困難を抱える傾向がある。

ADHD全体的な傾向:
ADHD児の約20~60%に学習障害がみられるが,不注意のために詳細を忘れてしまったり、衝動性ゆえ熟慮せずに質問に答えてしまったりするため,ある程度の学業不振はほとんどのADHD児でみられるでしょう。

他にも、欲求不満への耐性の低さ,反抗性,かんしゃく,攻撃性,社会的技能の低さおよび友人関係をうまく築けない,睡眠障害,不安,不快,抑うつ,気分が変わりやすいなどが明らかになることがあります。

ADHDになる原因

ADHDになる原因ついては,具体的な単一の原因は知られていないと言われています。
しかし、研究でハイハイの期間が短く神経系の発達を損ねたことが原因だとする説もあり、それについては後日に詳しい記事とADHDの新しいアプローチの改善方法を投稿します。



また、出生前曝露歴(例,薬物,アルコール,タバコ),周産期の合併症または感染症,中枢神経系感染症,外傷性脳損傷,心疾患,睡眠呼吸障害,食欲不振および/または偏食の病歴,ADHDの家族歴なども関係するかもしれません。

その他ADHDは家族内で受け継がれる傾向があると言われています。

父方のトラウマの継承や母親がトラウマを経験している場合は日常でストレスを感じやすいため、胎児の時にストレスホルモンに晒される時間が長くなること、それに加えて、乳幼児の愛着問題は神経系に強く影響するなど、原因の一部にトラウマが関係しているという専門家もいます。

*当サロンでは、親子間に結ばれるエネルギーコードを癒すことでトラウマの解決をサポートしています。特に母親のエネルギーは子供に強く影響を与えますので、お母さまを癒すことでお子様のサポートを行っています。お気軽にお問い合わせください。

ADHDは大人になったら治るの?

ADHDが大人になっても持続する人と改善する人がいます。
ADHDが大人になっても持続する人と改善する人の違いは何でしょうか?
それは、前頭前野と小脳の成熟に関係しています。
前頭前野と小脳の成熟は26歳くらいまで終わらないので、これらの部分が成熟するにつれて、脳の発達と接続性に変化が起こり、ADHDの症状が軽くなる場合があります。
脳の発達に伴い、症状も進化していきますので人によっては、症状がほとんどなくなることもあります。また、大人になっても症状が続く人もいます。

大人のADHDの症状

大人のADHDによくある課題としては、先延ばし、時間管理ができない、落ち着きがない、ストレス耐性の低下、しなければならないことを完了することが難しいなどです。

感情のコントロールが難しく、イライラしたり、短気になったりすることや、ため込み症や買いだめ症がある場合もあります。

ADHDのギフトとは?

ADHDの人は、エネルギッシュで、自発的で、適応力があり、創造的で、リスクを取ることをいとわない傾向があります。
また、興味のあることや夢中になれることには並々ならぬ集中力を示すことがよくあります。

ADHDと脳の関係

ワーキングメモリー

一部のADHDにですが、情報を一時的に記憶して保持するワーキングメモリーの問題があることがあります。
情報量が多かったり難易度が高かったりするとき、一部のADHDの人の脳のある部分の活性化が少ないことがわかりました。

ADHDとイライラと衝動性

ドーパミンは報酬に関わる神経伝達物質です。ADHDはドーパミンに関連する脳領域間の構造的な結合が、異なることが研究によって明らかになりました。

AHDHは脳の報酬に関する領域と脅威を感じる感情領域の間の結合が強く、報酬領域と注意領域、注意処理と感情処理の脳領域間の結合性は弱いため、これが衝動性やイライラの強さにつながっている可能性があると考えられます。

怒りを感じやすいADHDの人は脅威を過剰に知覚する傾向があり防衛反応で怒りやすくなります。他人にとっては明らかに脅威が存在しない時でも曖昧なことに過剰に反応します。

これらの脳のメカニズムを考慮し、報酬が得られなかった時のがっかり感や目標達成できなかった時の失望に対する耐性を育むサポートが有益です。

自尊心は他者から肯定的に評価されると高まり、自分自身が予測していた評価と他者から受けた評価の誤差に応じ変化しながら形成されていきます。

まずは養育者が失望に対する耐性をつけお子様をサポート出来るようにするためのコーチングがおすすめです。ご本人がADHDの場合もコーチングにより頭の整理や毎日の成功体験を導き自尊心を育むお手伝いをします。

ADHDの治療法

ADHDの一般的な治療法

ADHDの一般的な治療法として、薬物療法と行動療法または修正療法の両方を含むことが多いようです。
学校での学習支援や時間管理や整理整頓の支援などのほか、目標達成ためのコーチング、運動、感情のコントロールなどがあります。

薬物療法以外の方法

薬物療法以外では以下の方法があります。

1.フィジェットボールやストレスボールを使う
感覚を向上させるのに役立つストレスボールは主に触覚を刺激して脳の発達を促進します。
フィジェットボール玩具はいろんな種類が販売されていて、指先を使うので子どもの脳神経の発達が期待できます。
ストレスボールを使うことで子供が本当に嫌がっている間でも、座っていることに耐えられるようになったという報告もあります。

2.ハイハイエクササイズ
これについてはADDとADHDの改善方法についてのブログをご参照ください

3.認知行動療法・カウンセリング・コーチング
認知療法では、あいまいなことは脅威ではないことを子供自身が理解できるようにすることでイライラや怒りを減らしていきます。
親のカウンセリングやコーチングでは、子供の怒りがどのように現れるかを観察し、自分自身の怒りのパターンと似ていないかを検証します。
親のストレスへの耐性の低さに対して子供は敏感です。
親が自分自身を癒すことで子供に良い影響を与え、子供との絆が深まります。自分との繋がりが弱いほど、肉親であっても他の人との繋がりも弱くなります。
*バーバラ・ブレナンヒーリング大学で4年間基礎からしっかり学んだエネルギーヒーリングとカウンセリングやコーチングで全面的にサポートいたしますのでお気軽にお問い合わせください。

4.その他(番外編)

海外では現在バーチャルリアリティ(VR)の中での試験訓練をしているようです。
気が散るものが多く含まれる仮想教室を使って、よくある注意散漫の原因に慣れる暴露療法が、子供の注意散漫の克服に役立つかを調べています。

最後に:ADHDのサポート

ADHDは、自尊心の低さ、人間関係のトラブル、学校での成績の悪さに悩まされることもあります。症状は年齢とともに軽減されることもありますが、一部の人々は、ADHDの症状が完全になくなるわけではありません。
外的因子(環境からの刺激)と内的因子(思考,不安,心配)のどちらによって気が散らされているのかを調べ失望に対する耐性をつけていきます。

適切なサポートを受ける必要性を感じたらコーチングやヒーリングをご相談ください。

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