人間関係の悩みを解決する 境界線

境界線と人間関係
人間関係を良好に保つ境界線について

心理学で使われるバウンダリー。バウンダリーとは英語で境界線を意味します。
人間関係で大切なのがバウンダリーと呼ばれる境界線です。
境界線と聞いてもピンとこない人にぜひ読んでいただきたい今日のテーマは、
人間関係が楽になるヒントが満載です。

「人間関係の境界線」と言う言葉自体聞きなれない方も多いと思いますが、仕事でも、人間関係でも、パートナーシップでもお互いが気持ちよく良好な関係をつくるために必要で、とっても大切なものが境界線です。

手短にいうと、程よい距離とか、ひと昔にはスープの冷めない距離と言う言葉もありましたが、境界線はこのような表現を明確にしたもの、と言うと分かりやすいでしょうか。

人はオーラと呼ばれる人体エネルギーで包まれ、オーラの一番外の7層目(それ以上の層もありますが、一般的には7層までの影響が強いので一番外としてお話します)の金色で弾力のあるエネルギーの層で守られています。
境界線があいまいだったり、かたくなだったり、弱い場合はオーラの7層目も同じ様相を示し健康的な状態をしていません。
心や肉体の状態はオーラやエネルギーのセンターであるチャクラのゆがみや枯渇、停滞として現れています。
エネルギーヒーリングでオーラの修正をすると徐々に心と体の回復が見込めるのはこのためです。

しかし、やはり普段から自分の境界線を意識することは必要で、自分を守ることもそうですが、明確な境界線は回りの人々に安心感を与えます。
なぜなら、もしあなたがNOと言いにくい性格で、境界線が引けないタイプなら、ズルズルと関係を続けてしまい、その先のある時点で、「嫌になって離れる」結果に終わるのではないでしょうか。
相手は、嫌がっていたとは知らないのできっとあなたの思いもよらない別離に戸惑い何が起こったか混乱してしまうでしょう。
お互い良いことなど何もないのです。

逆に、押しの強いタイプの人なら、得をすることも多いかもしれませんが、侵略され続けている人から愛されることはありません。
その結果、ますます必要なことがあれば人から無理強いして手に入れる世界観が深層心理に刻まれます。
人生はコントロールしなければならないと無意識の信条をさらに強めますので、心安らぐ平和な心は得難いでしょう。

心優しい友人からこのような相談を受けたことがあります。
「親友なので断ると悪いから辛抱しているのだけれど、別れ話を毎日延々と相談されてしんどくて・・」
経験から言いますと、人間関係の境界線が崩れる前にストップがかけられる瞬間があります。直観的なものですが、NOと言える瞬間があるのです。
この時にNOを言わなかったらそのあとこのような相手に悪い気がしてますます状況が悪化してしまいます。

なぜ境界線を引くことが難しいのでしょうか?

健康的な境界線とはどんなものでしょうか?

相手との繋がり方や距離感など対人関係に強く影響する境界線ですが、家族や学校から自然と学ぶものなので家庭や地域性によってかなり違いがあります。
ストレスの多い社会では健康的な境界線が働いているとは言えません。

バーバラ・ブレナンヒーリングで初めて出会った境界線の学びは人との繋がりと家族の在り方を根本から変えました。
境界線の認識を変えることは愛について考え直すきっかけにもなりました。
境界線を認識すればするほど人間関係が楽になります。

まず、境界線は個人、国民性、地域によって大きく違います。
距離感がある方が安心する人もあれば、もっと境界線が狭い方が親近感を覚える人もいます。

しかしながら、相手の境界線を越えると
必ず問題が起きます。
間違いなく・・。

それを避けるためにはまずあなた自身の境界を知る事が解決策となります。

境界線を引くことが難しい理由

両親が、弾力があり健康な境界線を持っていないなら、あなたもご両親のどちらか、或いは両方と同じような境界線を設定していると思ってほぼ間違いないでしょう。

健全な境界線を教えてくれる家庭はあまりありません。
ですので、ほとんどの方は境界線があいまいな家庭環境で育ち、自分に境界線が必要であると知ることさえも理解できません。

境界線が必要だと気づいた時でも、実際に境界線を設定しそれを行動にうつすことはさらに難しいでしょう。
習っていないのに、それを使いこなすなんて無理ですよね。

また、親の境界線問題は愛の表現の仕方と深く関わっているので、境界線の乱れは愛と勘違いしやすのです。

例えば、子供を構い過ぎたり、心配しすぎたりして、子供のプライバシーを侵害した行為を続けていたとしても親自身が愛と勘違いしているので、子供は愛とは侵害するものだと学びます。
すると、人からの侵略を好かれている証拠と思いむしろ嬉しく感じます。
最初はそうでも、そのあと徐々に侵害される程度が増していき限界をむかえます。
また、オーラも重くなって自分が自分でなくなっていきます。
本来あなたのために使うエネルギーが相手へと流れて自分は枯渇状態になる、或いは、相手のネガティブなエネルギーが自分の中に入り込んできますので心と健康を害していきます。
しかし、そうなると、もう手遅れです。
ここまでくると境界線を引き直すのは非常に労力のいる仕事で、時には別離を選んだとしてもひどく心傷める出来事になってしまいます。

また、逆のパターンもしかりです。
侵略することが愛だと思っているので、人の境界を犯すことがその人を尊重していない行為だと気づかず対人問題を起こします。
そのため、親密な関係を持続させることが難しく、本人は相手のためを想ってやっていると信じているので、トラブルになるのは相手が悪いからだとして疑いません。

このように境界線が全く違う人々と上手くやっていくためにあなたの境界線を認識して、設定することは相手にとっても、もちろんあなた自身にとっても安心な繋がりを築く大切な役割を果たします。

あなたの境界線は健康ですか?

  • あなたは自分の意見や気持ちを主張するのに困っていませんか?
    それはある特定の人ですか
    それともいつも同じですか。
    人や環境に関係なく、家庭にいても同じですか?
  • 嫌だと言っていても、心の中では「本当はもう少し押してほしい」と思っているはずだ、或いは、「もう少し粘ってくれた方が嬉しい」と思っていませんか?
  • 誰かと会うと影響されて簡単に意見が変わってしまいますか?
  • 自分の意見を求められたとき、まず相手の気持ちを考えて相手が喜ぶ意見をしてしまいますか?
  • 嫌なことにNOを言い、YESの時には遠慮なく受け取れますか?

    上記の傾向がある人は境界線に問題があるでしょう。

    次にあなたの境界線を把握して明確にするために、境界線の種類や不健康な境界線を見分ける方法をご紹介しましょう!
    また、健全な境界線を引くためのヒントもご参考下さいね。

良い関係の画像

境界線とは?境界線の定義と5つの境界線

境界線の定義

まずは、境界線の特定から始めましょう。
境界線を引くことは、自分にとって何が良くて何が良くないのかを、人々に明確に伝えること定義してみましょう。
自分がどう感じているか、何を望んでいるか、何を必要としているか、などきちんと伝えることです。

私たちの境界線は、個人個人異なり非常に個性的です。
またそれもあなたを唯一無二にする魅力的な要因の一つです。
あなたがどのように接してもらいたいか、どのくらいの距離感が好きなのか境界線の好みや要望、条件などを明確に伝える練習をしていきましょう。
相手があなたとお付き合いするルールを伝えて明確にし、人間関係を気持ちよくするための条件を整えるのです。

それには、まず、さまざまな境界線があることを学び、それぞれのルールを決めてください。
境界線は、行動や振る舞い、そして言葉で境界線を確立する必要があります。行動や振る舞いで相手に伝わらない場合は言葉で伝えなければなりません。
いずれもかたくなな方法ではなく、弾力のある境界線が好ましいです。
境界線の初心者には難しいかもしれませんが、身近な良いお手本の人を参考にあなたらしい境界線の引き方を学んでください。

5つの境界線とは?

境界線のおおまかな5つの部類があります。
それぞれの部類の中でも自分が弱い境界線があるでしょうか?
自分の弱い境界線が何であるか確認しましょう。

  • 保有物に関する境界
  • 身体的な境界
  • 性に関する境界線
  • 精神的な境界線
  • 感情の境界線

 

保有物に関する境界線

保有物に関する境界線は言葉の通り、物質的/保有しているものの境界線です。
狭い日本で明確なのは土地の境界線です。
これはほぼ誰でも分かりやすく、自分の保有する土地にごみを一つ置かれても侵略されたと感じて気分が悪いですね。

土地だけではありません。それが物質的な境界線です。
物質的な境界線とは、あなたの持ちものとどのように関わり、他の人にどのように関わってほしいかを表しています。
自分が持っているものをだれにどのように使うことを認めるのか?
お金や車を貸すのか貸さないのか?
家の中でのプライベートな空間に人を入れるのか入れないのか、なども含まれます。
誰かがあなたのスマホやコンピュータを無断で使用したり、あなたの持ち物や衣服を無断で借りたりすることは境界線の侵害にあたります。
もちろんあなたがそれをしているなら無意識であれ、意識的であれ、あなたは境界線を犯していることになります。

あなたは保証人になることやお金の貸し借りなど、嫌なことをはっきり断れますか?

体 験 談 

20代のころ、バイト先で知り合いたまに食事をしたりしていた友人から宝石店の求人募集に応募するための保証人を頼まれたことがあります。
それほどの仲ではなかったので断りましたが、いくら保証人はどんな人でも断っていると説明しても「私は信用がないのね。だから保証人にならないのでしょう!」と電話で1時間ほど粘られました。
境界線が不健康な場合、人が嫌がっているのにもかかわらず自分に問題があるように感じて自分と相手の問題の区別がつきにくい特徴があります。
世の中には相手の意志を尊重しない人がいますが、後々後悔しないようにダメなものはダメだと通す勇気が必要ですね。

解決策:

半年後、数年後に相手とどのような関係になりたいか、今の状態が進むとどうなるかを意識して先送りせずにNOを言える練習をしていきましょう。

身体に関する境界線

身体に関する境界線は、物理的な身体に接触するときの境界線です。
最も基本的な物理的境界は、自分の体です。

物理的な境界線には、ボディタッチを誰に許すか、どのようにあなたに触れて良いのかなどがあります。
またコロナ禍においては特にパーソナルスペースやマスクをして話しかけるなども含まれます。
物理的境界線を侵害する例としては、許可なくあなたの体を触ったり、家族の誰かがノックせずに部屋に入ったりすることです。

境界線を引く具体例:

”私の部屋に入る前にはノックしてほしい “という簡単なお願いをしましょう。

性に関する境界線

性的な境界線が不健康な場合は心と体の両方強い影響を与えます。
快適で安全な性的境界線を決めるのはあなただけで、自分で決める必要があります。
あなたに性的な関係の強要、圧力、あなたの同意なしに相手が性的衝動を満足させるような行動をとることを決して許してはいけません。
断固として断りましょう。あなたを大変傷つける行為でトラウマにもなりかねません。
もし、あなたの体に触れる、肩をマッサージする、さらには淫らなメールや言葉を発することなど、あなたが違和感を覚えたり、不快に感じたりするなら、侵害になります。境界線を引きましょう。

対応例:

近くに立たれるのはどうも苦手で・・。もう少し距離を置いてお話しして頂けますか?
淫らなメールや言葉に対しても、このようなやり取りは好きではないのでご遠慮下さい。など。

精神的な境界線

精神的な境界線は、あなたの価値観、意見、信念に関するものです。
健康的な精神的境界とは、あなたが価値を置いているものを尊重し、信じているものを大切にして、物事についてあなたがどう考えているかを理解していることです。
また、弾力のある健康的な境界線を持っている人は、自分が同意していない場合でも、他人の意見に耳を傾けることができます。

健全な精神的境界線を持っていれば、たとえそれが居心地の悪い話しであっても、黙ったり爆発したりすることなく、相手の話を受け入れ、同時に、同意する人が少なくても、自分の意見を持ち続けることが出来るのです。
依頼ではなく要求をしてくる人や、自分の信念を否定してくる人は、あなたの心の境界線を侵害しています。
あなたの周りには、あなたの “No “を押し通そうとする人がいませんか?
あなたが自分の境界線を表現してはっきりと「No」と言っているのに、相手があなたを責めたり、間違っていると言ったり、考えを変えるように説得しようとしているようなら明らかな境界線の侵害です。

侵害を相手に伝える例:

私の考えを尊重してもらえていないように感じて悲しいです。
私にも自分の大切にしている価値観があります。
それが、貴方と違っていても、あなたの価値観が間違っているとは思っていませんし、私の価値観もまた間違っているとは思っていません。
お互いがお互いを尊重し合える方法で話しあえませんか?

感情の境界線

感情に関する境界線は最も判断が難しいかもしれません。
自分の怒りを相手のせいにするのは日常的に見られますが、自分の中に怒りのボタン(トリガー)があるから怒ると考える人はほぼ皆無と言っていいでしょう。
私たちは皆自分の感情に責任を持たなければなりません。

感情の境界線がしっかりしていれば、自分の気持ちを他人のせいにすることはありませんし、逆に、他人の気持ちを非難することもありません。

健全な感情の境界線とは、いわば「自分の側にあるもの」と「そうでないもの」を明確にすることです。
境界線が乱れていると相手のエネルギーが入り込み自分の感情と相手のものが分かりにくくなります。
あなたの感情の境界線が乱れている兆候として、頼まれてもいないアドバイスや自発的な批判をしたり、あなたは周りの人のために物事を「解決」しなければならないと感じたりします。
また、自分の感情に責任を持っていないと、感情的になったり、喧嘩腰になったり、防御的になったりします。
子供のころに経験した人も多い感情的な境界線の侵害は、怒ったり、泣いたりした時に、「そんな風に感じるべきではない」と言われることです。
トラウマ体験がないと感じている人もこのように自分の感じていることを否定されることで内なる混乱や心の痛みを経験しています。
あなたが何を感じるべきか、何を感じてはいけないかについて、誰もあなたに言う権利はありません。
感情は理性と違いコントロールは出来ません。出来るのは感情をどのように表現するか、または表現しないかになり、その決断は理性や意志で決定されます。

感情的になっている人への対処法:

感情的になっている人と一歩心を、そして身体的にも距離をおきましよう。相手の感情を自分に取り込まないように気をつけます。

自分が感情的になった時の対処法:

相手の境界線を犯すと必ず相手と気まずいことになります。大人な対応する人も心は傷ついているはずです。
まずは深呼吸して自分の境界線を認識しましょう。

感情のコントロールの記事もご参考下さい

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境界線のまとめ

あなたの個人的な境界線は、あなたらしさも含めて固有のもので、誰もが機能していない分野や不健康な境界線を持っています。
例えば、境界線が曖昧な人は、個人的な情報を伝えすぎたり、他人の問題や課題に過剰に関心を持ったりするかもしれません。
反対に、境界線が硬すぎる人は、必要なときに助けを求めなかったり、拒絶されるのが嫌で親しい関係を避けたりするかもしれません。あるいは、否定感が強すぎる拒否として現れます。
健全な境界線は、臨機応変で弾力があり、その上明瞭です。

健康的な境界線とは、自分に何が必要でどんな距離感が居心地よく感じるのか、困っていることなどを効果的に伝えることができる、明確でありながらも適度に柔軟なものです。
それには、あなた自身のことを深く理解し、自分の好みや欲求などを普段から理解しておくことが大切です。

最後に

境界線は私たちの愛された経験、愛されていないと感じた体験と無意識で深くつながっています。
それ故愛されようとして境界線を越えてしまったり、逆に侵略され愛から遠のいてしまうこともしばしばです。
愛の体験はおそらく人によって違うことでしょう。
普段は淡白な親が子供が危険な行為をしてひどく叱った時、子供が親の愛を強く感じたら、人に怒ることが愛を証明することだと誤認識してもおかしくありません。
あなたの気持ちに自分自身が正直になってはじめて健康的な境界線を認識できます。
その先にあるのは、尊重しあえる人間関係です。

境界線が明確になったらあなたから去る人も出てきます。
なぜならもうその人と惹かれ合う波動をしていないからです。
その代わり、あなたの存在を大切にしてくれる人たちとの新しい出会いがあるでしょう。

境界線を健康的にするために、セッションではあなたのストレスになっている問題から境界線の乱れを見つけ無意識でトラブルを引き寄せている領域を意識化していきます。
人間関係を変える事は可能で、境界線を学ぶことは大変価値がありあなたらしい表現に磨きがかかることでしょう。
また健康障害にも効果が期待できます。
健全な境界線は、あなたを守り、被害者であり続けるリスクを激減します。
あなたのプライバシーとエネルギーを保護し、人間関係をスムーズにしてストレスを軽減して、あなたが最も力を発揮できるようにサポート致します。

どうぞお気軽にお問い合わせください。
NOと言えない人はHSPさんやエンパスの記事もご参照ください。

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