人からどのように見られているのか気になり不安になるなら今日のテーマはあなたにとって転機になるかもしれません。
人からの評価であなたの価値が上がったり下がったりするように感じているなら、その謎をとく鍵の一つが自尊心です。
自尊心があなたを守り、心を穏やかに保つ鍵になるなら、あなたもその鍵を手にしたくなりませんか？
日本大百科全書(ニッポニカ)から「自尊心」の解説を見てみましょう！
一般的には、他人から干渉されず他者から受け入れられ、自分を高く評価しようとする感情ないし態度のこと。心理学では自己評価、自己価値、自己尊重、自尊感情などの訳語も使われている。
たいていの人は、自分が他人から受け入れられ、また自分の存在を価値あるものとして肯定したい願望を意識的、無意識的にもっている。これが自尊心にほかならないが、その起源は、ほとんどの両親が自分の子供に与える好意的評価のうちにあるとみなされる。子供たちは、こうした価値づけを全面的あるいは部分的に受け入れ、それ以後の経験と評価をそれに一致させようとするわけである。したがって、幼少時に両親が子供に頻繁に否定的な評価を与えれば、子供は自分自身に対するこの見方をのちのちまで受け入れてしまい、自分をだめな人間と決め込んでしまう自尊心の低い者になる場合も生じる。
なぜ普通の家で育ったのに自尊心が低くなってしまうのでしょうか？自尊心が低くなる原因は何でしょうか？
それは、子供が何度もたずねる言葉に関係しています。子供が何度もたずねる言葉、それは、「なぜ？？」です。
子供が自分自身の自尊心を育むために必要な、愛情、注目、承認を得られないときも同じこの質問「なぜ？」を自分に問いかけます。
ママがいつも怒るのはなぜだろう？ →きっと私を嫌いだからだ。
パパがテレビばかり見て遊んでくれないのはなんでだろう？ → パパはきっと僕がじゃまなんだ・・。
このように子供にとって親の愛は不可欠であるがために、愛を感じられない時や否定的な親の反応の原因を自分のせいだと思い込みます。それが積み重なり自尊心の欠如として、いろんな場面であなたにストレスを与えます。
相手の反応を見て自分が大丈夫なのか心配するなど、相手のあなたに対する評価が、あなたの存在価値を決めてしまっていることように感じてはいないでしょうか。
相手があなたを無視したように感じた時不安に襲われるのは、子供のころ親が自分に無関心で悲しかった痛みがうずいているからです。
過去は変えられませんが、虐待や生存にまで及ぶ無関心などは別として、多くの場合は厳しい親のしつけや両親が忙しくて子供のニーズに応えられなかったことが原因で間違った思い込みをして自尊心を傷つけていることが多いようです。
また、虐待や親が自分に全く無関心だった過去を背負っていても、自尊心は自分で育むことができます。
（生存に関係するような虐待などで心身に問題を抱えている方はトラウマセラピーを受けまず心の傷を癒すことをお勧めします）
自尊心とは？
自尊心とは、あなた自身に対するあなたの意見ですね。
あなたの中の自尊心には、高いものもあれば、低いものもあり、どちらでもないものもあります。
誰でも自分に疑問を持つことはありますが、低い自尊心は新しい環境や前進することに対して極度の不安を感じるかもしれません。チャレンジしたい気持ちに行動がついていけず、表面的には怠けてしまうように映ることもあります。また、やる気がないように感じるかもしれません。どの分野で人生が上手くいって、どの領域で不満足なのかを探ってみると、自尊心が高いところと低いところが見つかるでしょう。その分野の根底にあるもの、それが幼いころに自分を価値のない存在だと決めつけたイメージ的結論です。
イメージは真実のあなたではありません。あなたの思い込みだと理解することが、自尊心を回復する一歩です。
それでは、自分で出来る自尊心を高める方法をいくつかお伝えしましょう！
自尊心を高める方法
自尊心を高めるためのセルフトーク
自尊心を高めるためには、自分が自分自身についてどのように言っているのか、セルフトークに気を付けましょう！
セルフトークは私たちが自分に語っている頭の中の声です。それは非常に、本当に、強く私たちの自尊心や自信に大きな影響を与えています。起きている間の自分の心の声は、自分自身についてどう感じるかに大きな影響を与えます。
良いセルフトークとは？
ポジティブなセルフトークとネガティブなセルフトークの違いは何でしょうか？
ポジティブなセルフトークは、もちろんあなたを良い気分にするものです。なのに、私たちはむしろ自分をポジティブにしない方を選びがちです。
- 良い気分でいて、がっかりするのが嫌だから
- ポジティブでいるとつい注意を怠ってしまってミスするから
- 浮かれていると足をすくわれる
もしこのようなポジティブでいることで悪いことが起きると感じているなら、ほら、子供のころのあどけない、深く考えない行動が親の機嫌を損ねて嫌な思いをしたこと、失敗して怒られた経験などに繋がっているのではないですか？？この癖がくせものなのです。
私たちはストレスの原因の多くが実は自分のネガティブなセルフトークのせいだと気づきません。それは、自分自身や今起こっていることに対して、かなり嫌な気分にさせているのです。そして、何か良いことがあっても、それを否定してしまいます。心の声が「みんな私のことをバカだと思っている」と言うと、それを証明する現実だけを探します。すると脳ではそれが真実として受け取られます。
例を挙げてみましょう。
ミスをした時、とっさに自分をバカだと思っている人がいないかあたりを見回します。そして、含み笑いをしている人を見つけます。すると、みんなバカにしていると思ってしまうのです。
このように、含み笑いをしている人がいるのは事実としても、自分をバカだと思っているとは限りません。もちろん、みんながバカにすることなどありえません。しかしながら、過去にバカにされたと感じたショックな経験があると、心がこのように働き続けることがあるのです。
「現実は変わらず何も良くならない」と心の声が言うと心は変わらない現実を探しだしてストレスを悪化させます。
心の声に耳を傾けることが自尊心を高める第一歩です。
あなたを痛めつけているセルフトークを発見できれば良い方に変えることもできます。自分自身へ語る言葉は、自信や自尊心に大きな影響を与え、それがポジティブかネガティブかによって、良くも悪くもなるのです。
以下に、セルフトークを改善する方法をいくつかご紹介します。
自尊心を高める改善策
自尊心を高めるためにセルフトークを改善する方法について
1. 内なる声に気づく
あなたのセルフトークはポジティブ、ネガティブどちらが多いでしょうか。毎日内側の声について日誌を付けてみましょう。多くの潜在意識にある自分への思い込みを発見することができます。
2. ネガティブなセルフトークを変える
ネガティブなセルフトークをよりポジティブなセルフトークに置き換えることで、目標を達成できる可能性が高くなります。目標を達成すると本当の自信に繋がり自尊心が育まれます。ネガティブなセルフトークに気づいたら、こちらをやってみましょう！
A:大切な友人のように自分を扱い優しくする
自分に対して辛辣な声を発していたら、その声をどのように変えると良いかを考えてみましょう。それは大切な友人にも言えるような言葉でしょうか？
Ｂ：セルフイメージを変えるために自分自身の好きなところを出来るだけたくさん書き出してみましょう。
Ｃ：客観的に考えるために自分に問いかける
- あなたが考えていることは実際に確証したり証明されたりしていることですか？（私は嫌われている/出来が悪い/可愛くない/重要視されていないなど）
- もし友達が同じ立場だったらあなたは何と言ってあげますか？（ネガティブな声をもっと自分を励ます声に取り換える）
- 自己批判やネガティブな感情を持った出来事はあなたが変えることが出来るようなことですか？
- もし変えられるのなら、自己批判ではなく行動できることを書き出してみましょう。（不毛なことに時間を費やして考えていないか？）
- 出来ない事から出来ることへと意識を変える。
「私はこれをすることが出来ない」と言う代わりに「私はこれをすることができる」、とすることができる何かに言い換えてみましょう
自尊心が低くなる原因を変える
その他にも自尊心が低くなるネガティブな声の原因がいくつかあります。
あなたの日常で癖となっている自尊心を失わせる思考は何でしょうか？ネガティブな内側の声の原因を変えることでぐんと自尊心を高めていきましょう。
- 他の人と自分を比較することを止める
他の人と自分を比較することは、確実に嫌な気分になり自尊心を損ないます。他人と比較するのではなく、自分の目標や成果に焦点を当てるようにしましょう。
- 完璧主義を手放しましょう
完璧な人間はいません。常に最高の自分でいようと頑張るのは、良い結果ばかりでなく、ストレスや働きすぎ、ありのままの自分では愛されないイメージを強化することに繋がります。もし完璧であることに固執するなら、それが非現実的な目標であることを受け入れられますか？受け入れられない場合は、なぜ固執するのか探ってみましょう。
- 自分が変えられることに目を向ける
自分の力ではどうにもならないことにこだわるのは簡単ですが、それでは何も変わりません。むしろフラストレーションが募るだけです。これからは、何ができるのかを考えて、そちらにエネルギーを注ぐようにしましょう。或いは、自分が満足していないことがあるなら、それを変える方法をなるべく多く書き出して何が出来るのか調べてみましょう。
- 間違いをおかすことを恐れない
誰もが間違いをおかします。一度で成功することが人生の目標であるなら、簡単なことや今までやったことの延長だけをするようにした方がいいかもしれません。それでは、人生つまらないと思いませんか。より進化するように私たちはプログラミングされています。失敗は成功へのバトンのようなもの。チャレンジした自分をむしろ褒めましょう！簡単なことで失敗した時には自分を愛する試練だと受け止め、どんな自分も愛しましょう。重要なことでミスをすることがあっても、十分やったことなど自分を認める方へと心の焦点を向けます。次の成功へと進んでいけるように、自分を責めないようにすることが大切です。失敗は誰もが経験することですから。
- ネガティブな傾向の人とは距離をおきましょう
あなたの気分が良くなる人と交友を深めましょう。その逆でネガティブな考えを引き起こしがちな人は避けます。自尊心を育みたいなら一緒にいて気分が良い人の判断基準を設けましょう。
- エネルギーを他に使う
体を動かすことで余剰なエネルギーを消費すると新しいエネルギーが入ってきてエネルギーを更新することができます。また良いホルモンを刺激することもできるので、心の扱いが苦手な方はスポーツで発散させましょう。楽しいと思うことや自分が幸せになれることをすることも大切です。気持ちよさを感じる事で自尊心も高まります。
- 小さなことを大切にする
その日うまくできたことを味わい出来れば日誌をつけましょう。小さな勝利を祝うことは、自信をつけ、自尊心を上げる効果があります。毎日積み重ねることで自分自身についてより良く感じるようになっていきます。1日の終わりに、ごくごく小さなことでもいいのでうまくいったことを最低3つ書き出してみるといいでしょう。
- 人に親切をする
他の人に親切にすることや、思いやりの行動をすることは、自分自身の気分を良くします。自尊心も高まります。その時、相手の態度は気にしないようにしましょう。時に防衛的な人もいますが、あなたのせいではありません。そんな時にはあなたの可能性を広げるためにも、よりよい世界に貢献した行動を認め自分を敬うことを学びます。
コーチングで自尊心を高める
ネガティブなセルフトークは、あなたをさらに惨めにしてストレスを高めます。ですので、精神だけでなく健康にも害を及ぼします。
では、常にポジティブでいることはできるでしょうか？
昨年40年以上もポジティブ思考についてセミナーしているアメリカの有名な方の講座を受けました。私たちの1週間の課題がネガティブなことを考えたらキャンセルしてストップすることでしたが私も含め出来た人はいませんでした。むしろネガティブな声が普段より多くなってしまうのです。講師の方は笑って、私も実はこれまで達成したことがないのです。でも今回、はじめてネガティブなことを考えないことが出来ました。と言っていました。彼女は70代です。ですので、40年以上もかかって、やっと一か月間ネガティブなことを考えないで過ごせたというのですからほぼ不可能なことだと考えられるかもしれません。
しかし、ネガティブなことを考える頻度が減るほどにあなたの自尊心が高まります。そして大事なことは、ネガティブなことを考えないことが目的ではないということです。自分を閉じ込めている殻を破ること、人間関係が楽しくなり、世界は危険なこともあるが、平和と愛に満ちている場所だと感じられることが大切です。これらのワークは、しっかり地に足をつけ生きることが出来るようになるためのものです。 皮肉なことに「～を絶対に考えないぞ！」と心に決めたら、脳はとても大事なことだと受け取り、むしろ～を考えるようになってしまいます。ネガティブなことを考えないぞ！と決心したらネガティブなことがいつもより多く出てくる矛盾に面食らってしまうでしょう。なので、肩の力を抜いて出来ることを1つでも着実に実行することがポイントです。
セルフトークの改善に取り組めば取り組むほど、あなたの人生は明るく自信に満ち、心が楽になりますよ。お試し下さいね！
残念ながら、体の癖と同様に心の癖もなかなか変わらず時間がかかります。よ～し、今日からやるぞ！と決心しても長く続いて2日だったという経験も多いのではないでしょうか。それは、脳が新しいことを嫌うことから生まれます。また、セフルワークは体験を分かち合うことが出来ないため、定着しにくいというデメリットがあります。
心の癖は7歳までに作られ、今の年齢まで続いている習慣で変えるのには時間がかかります。
ポジティブ思考を身に着ける最善の方法は、やはり、専門家に任せることです。
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