これまでの「自分がわからない」シリーズでは、役割に合わせすぎてしまう背景や、他人軸になりやすい理由、体の反応から本音を読み取るヒントなどをお伝えしてきました。
それでもなお、「頭では理解できたけれど、どこか腑に落ちない」「自分の輪郭がはっきりしない」と感じた方もいるかもしれません。
今回の特別編では、その感覚の奥に関わっている感情と自分がわからない感覚のつながりについて、補足として触れていきます。
自分がわからない感覚は、何かが足りない状態ではなく、これまで言葉にならなかった内側の反応が、まだ整理されていないだけの場合があります。
特別編|自分がわからない感覚と感情の関係
「自分がわからない」と感じるとき、多くの人は考えすぎているわけでも、意志が弱いわけでもありません。
理由は説明できないけれど、どこか違和感がある。選択に自信が持てない。人との関わりで疲れやすい。そうした状態が重なると、「自分そのものが分からない」という感覚につながっていきます。
これまでの記事では、環境や役割、体の反応といった視点からその理由を見てきましたが、そこに静かに関わっているのが感情です。
感情は「判断の基準」を内側から支えている
私たちは日常の中で、無意識のうちに内側の反応を頼りに選択しています。
- なぜ落ち着かないのか
- なぜその場から離れたくなるのか
- なぜ迷いが続くのか
こうした感覚は、理屈よりも先に内側で起きている反応によって生まれます。
その反応と距離があくと、自分の判断に確信が持てなくなり、「何を基準に選べばいいのか」が分からなくなっていきます。その積み重ねが、「自分がわからない」という感覚を強めていくのです。
感情が分からないと感じる人に起きやすいこと
感情が分からないと感じていても、実際には何も感じていないわけではありません。
- 不安だけが強く残る
- 怒りを感じにくい
- 突然涙が出る
- 理由が分からない疲れが続く
このように、感情が言葉にならないまま体や反応として現れることもあります。
内側で何が起きているのか整理できない状態が続くと、自分の感覚に信頼が持てなくなり、自分の輪郭がぼやけたように感じられることがあります。
感情は「自分らしさ」へ戻るための入口
感情を無理に分析したり、うまく扱おうとする必要はありません。
「自分がわからない感覚」と感情が関係していると知るだけでも、自分を責める視点から一歩離れることができます。
感情は人を振り回すものではなく、自分らしさへ戻るための入口でもあります。
次回からは「感情」をテーマにしたシリーズへ
この特別編では、感情の扱い方や背景について深く掘り下げることはしていません。
次回からは「感情」をテーマに、人間関係や自分との向き合い方が少し楽になるヒントを、シリーズとしてお伝えしていく予定です。
感情を理解することは、人との関係だけでなく、自分自身を大切に扱うことにもつながっていきます。
今後の公開予定
- 第1回:感情が分からないと人間関係がつらくなる理由
- 第2回:こんなに多様な感情がある|名前を持たない感情たち
- 第3回:感情と体・神経のつながりを知ってストレスに強くなる
- 第4回:感情とつき合うためのセルフケアとセルフワーク


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